誘拐

ガブリエル•ガルシア•マルケス著。メデジンカルテルに誘拐された人質が開放されるまでの記録。

アメリカへの引き渡しを拒む引き渡し予定者グループに拉致された人質たちの記録であるが、国というシステムに対しての麻薬王パブロエスコバルの挑戦の記録ともとれる。

日本に住んでいると、国=昔からあったもの=庇護を求めるべき存在、のような刷り込みがあるが、コロンビアでは国も揮発性の存在であることをわからせてくれる。

結局、人質たち、警官たち、見張りたち、コロンビア政府、大統領、パブロエスコバルみんな怖いから身の安全を保証したかったんだね。

迷宮の将軍

ガブリエル•ガルシア•マルケス著。ラテンアメリカの開放者シモンボリーバルがヨーロッパに脱出しようとした最期の日々と過去の栄光と落日についての本であった。

新世界有数の資産家であったボリーバル家の資産を投入し、情熱を燃やし尽くして得たものがかつての部下との不和、裏切り、罵り声だけとは空虚だ。

しかし、よくよく考えるととカラカスギャングだけが革命軍で高位を占め、先住民系、アフリカ系は排除されていたことが遠因であったようにも思える。

果たして大衆にとってスペイン副王に支配されるのとカラカスの白人に支配されるのとどちらが幸福であったのだろう。

我が魂を聖地に埋めよ

アメリカ旅行中にアリゾナ州ナバホ族保留地を見て興味を持ち購入した。

端的に要約するとインディアンが白人にいかにして土地を奪われ、移住させられ、絶滅させられてきたかについての本であった。

ナバホ族、オグララスー族、アラパホ族など事例は多いが、だいたいパターン化、システム化されている。

悪辣な手口をあげつらうのは容易いが、気をつけなくてはならないことは部族社会の終焉を導くのは外的による攻撃が全てではないことである。つまり、落ち目になってくると野心により自分の栄華栄達のために部族を捨て、白人の側につくものが現れがちであり、それにより回復不能のダメージを負うことがある。

落ち目の共同体と個人の目標は一致しないことが多いことを意識していこうと思った。

自動車業界の再編

昨日の日立ホンダ、PSA,FCA、今日のアイシンといい業界再編のニュースが多い。思っていたよりも世の中の動きが早い。

代替品、新規参入者の脅威に晒される中危機感を持ってあたっているということか。

僕も緊張感を持って常にアンテナを張っていないとな。